キャプチャーボードを接続したのに、OBSに映像が表示されない、画面が真っ黒になる、「信号なし」と表示されることがあります。
この症状は、OBSで違うデバイスを選んでいる場合だけでなく、HDMIの入力と出力の挿し間違い、ほかのソフトによるデバイスの占有、HDCP、解像度・リフレッシュレートの不一致、USB接続の問題などでも発生します。
この記事では、Windows 10・Windows 11版のOBS Studioを使用している場合を中心に、簡単に確認できる項目から順番に切り分けます。
最初に症状を切り分ける
| 症状 | 考えられる原因 | 最初に確認する場所 |
|---|---|---|
| OBSのデバイス一覧に出ない | USB接続、ドライバー、Windowsの権限 | デバイスマネージャー、USBポート、プライバシー設定 |
| 選択できるが真っ黒 | 別アプリの占有、HDCP、解像度不一致 | ほかの映像ソフト、ゲーム機の映像設定 |
| 「信号なし」と表示される | HDMI接続、入力元の電源、非対応信号 | HDMI IN、ゲーム機、解像度・リフレッシュレート |
| パススルーは映るがOBSだけ映らない | OBSのソース設定、アプリ競合 | 映像キャプチャデバイスのプロパティ |
| OBSは映るがモニターに映らない | HDMI OUT、VRR・高リフレッシュレート、EDID | パススルー側の接続と映像設定 |
OBSで正しい映像キャプチャデバイスを選ぶ
OBSでは、キャプチャーボードを「映像キャプチャデバイス」というソースとして追加します。
- OBSの「ソース」欄にある「+」を押す
- 「映像キャプチャデバイス」を選ぶ
- 「新規作成」を選び、分かりやすい名前を付ける
- 「デバイス」で使用するキャプチャーボードを選ぶ
- 映像が表示されるか確認する
すでにソースを追加済みの場合は、「ソース」欄のキャプチャーボードをダブルクリックし、正しいデバイスが選ばれているか確認します。
デバイス名が「USB Video」などの汎用名で表示される製品もあります。Webカメラなど複数の映像機器が接続されている場合は、1つずつ選び直して確認してください。
ソースが非表示・画面外になっていないか確認する
キャプチャーボード自体は動作していても、OBS上でソースが非表示になっていたり、キャンバスの外へ移動していたりすると映像が見えません。
- ソース左側の目のアイコンが有効か確認する
- 対象ソースを選択する
- 右クリックして「変換」を開く
- 「画面に合わせる」を選ぶ
- ソースが別の画像や背景の下に隠れていないか確認する
映像が一瞬表示されたあと消える場合は、同じキャプチャーボードを別のソースとして複数追加していないかも確認してください。
ほかのアプリがキャプチャーボードを使用していないか確認する
キャプチャーボードによっては、複数のアプリから同時に映像を取得できません。メーカー専用ソフト、Windowsのカメラ、Discord、Zoom、Teams、Streamlabsなどが先に使用していると、OBSで黒い画面になることがあります。
- 映像を使用しそうなアプリをすべて終了する
- タスクトレイに残っているメーカーソフトも終了する
- OBSを終了する
- OBSだけを起動して映像を確認する
アプリを閉じても直らない場合は、PCを再起動し、ほかのソフトを開く前にOBSで確認すると切り分けやすくなります。
HDMIのINとOUTを確認する
HDMIパススルー対応のキャプチャーボードには、「HDMI IN」と「HDMI OUT」があります。ゲーム機などの映像を出す機器は「HDMI IN」へ接続します。
- ゲーム機・カメラ・別PC → キャプチャーボードのHDMI IN
- キャプチャーボードのHDMI OUT → テレビ・モニター
- キャプチャーボードのUSB端子 → OBSを動かすPC
ゲーム機を誤ってHDMI OUTへ接続すると、OBSには映りません。端子の印字が見えにくい製品もあるため、本体や説明書で確認してください。
入力元とHDMIケーブルを直接確認する
キャプチャーボードを外し、ゲーム機やカメラをテレビ・モニターへ直接接続して映るか確認します。
- 直接接続でも映らない:入力元の設定、電源、HDMIケーブル側を確認する
- 直接接続なら映る:キャプチャーボード、USB接続、信号形式の問題を確認する
HDMIケーブルは一度抜き差しし、可能なら別のケーブルでも確認してください。長すぎるケーブル、変換アダプター、切替器、分配器を使っている場合は、いったん外して最小構成にします。
HDCPが有効になっていないか確認する
HDCPで保護されたHDMI信号は、対応するキャプチャーボードでも録画できず、黒い画面や「信号なし」になることがあります。
PlayStation 5など、ゲーム機側でHDCPを無効にできる機器をゲーム配信に使用する場合は、本体の映像設定を確認してください。HDCPを無効にすると、一部の映像配信サービスや著作権保護されたコンテンツは表示できなくなることがあります。
市販映像作品や配信サービスなど、著作権保護を解除・回避して録画する用途には使用しないでください。
解像度とリフレッシュレートを下げて確認する
ゲーム機やPCが、キャプチャーボードの対応範囲を超える解像度・リフレッシュレート・HDR・VRRで出力していると映像が表示されないことがあります。
切り分け時は、入力元を次のような一般的な設定へ一時的に変更します。
- 解像度:1920×1080
- リフレッシュレート:60Hz
- HDR:オフ
- VRR:オフ
- 120Hz出力:オフ
映るようになったら、キャプチャーボードとモニターの対応仕様を確認しながら、設定を1つずつ戻します。4K、1440p、120Hz、HDR、VRRへの対応は製品ごとに異なります。
OBSの解像度・FPSタイプを既定値へ戻す
「映像キャプチャデバイス」のプロパティで解像度やFPSを手動指定している場合、入力信号の変更後に黒い画面になることがあります。
- 映像キャプチャデバイスのプロパティを開く
- 「解像度・FPSタイプ」を「デバイスの既定値」にする
- 映像フォーマットも「Any」または既定値で確認する
- 「OK」を押し、OBSを再起動する
既定値で映ることを確認してから、必要に応じて解像度やFPSを手動設定してください。
USB接続を確認する
外付けキャプチャーボードは、HDMIだけでなくUSB接続にも十分な帯域と給電が必要です。
- USBハブを外してPCへ直接接続する
- PCの別のUSBポートへ変更する
- 製品付属または仕様を満たすUSBケーブルを使う
- USB 3.x対応製品はUSB 3.xポートへ接続する
- ほかの高負荷なUSB機器を一時的に外す
USB Type-C端子でも、ケーブルが充電専用だったり、必要な転送速度に対応していなかったりする場合があります。端子の形だけで判断せず、ケーブルの仕様も確認してください。
Windowsのカメラ権限を確認する
Windowsでは、キャプチャーボードがカメラ機器として扱われることがあります。カメラへのアクセスが無効だと、OBSで映像を取得できない場合があります。
- Windowsの「設定」を開く
- 「プライバシーとセキュリティ」を開く
- 「カメラ」を開く
- カメラへのアクセスを有効にする
- デスクトップアプリがカメラへアクセスできる設定を有効にする
設定を変更したあとは、OBSを再起動してください。
ドライバーとファームウェアを確認する
専用ドライバーが必要な製品では、メーカー公式サイトから最新のドライバーや設定ソフトを確認します。ファームウェア更新が提供されている場合もあります。
ただし、不具合発生中に複数の更新を同時に行うと原因を切り分けにくくなります。まずケーブル・入力信号・OBS設定を確認し、その後にメーカー公式の手順で更新してください。
一度ソースを削除して追加し直す
接続や映像設定が正常でもOBSだけ映らない場合は、対象の映像キャプチャデバイスを削除し、新しいソースとして追加し直します。
- 現在の設定内容を必要に応じてメモする
- 対象の映像キャプチャデバイスを削除する
- OBSを終了する
- キャプチャーボードを抜き差しする
- OBSを起動して新しい映像キャプチャデバイスを追加する
別のシーンで同じキャプチャーボードを使う場合は、新規のデバイスソースを何個も作るのではなく、既存ソースを追加する運用も検討してください。
それでも映らないときの最終確認
- メーカー専用ソフトでは映るか
- 別のPCでも同じ症状になるか
- 別のゲーム機・カメラを入力して映るか
- デバイスマネージャーに警告マークがないか
- 製品が入力解像度・リフレッシュレートに対応しているか
- 内蔵型の場合はPCIeスロットと補助電源が正しいか
メーカー専用ソフトでも映らず、別の入力元・ケーブル・USBポートでも症状が変わらない場合は、キャプチャーボード本体やケーブルの故障も考えられます。
まとめ
キャプチャーボードがOBSに映らないときは、最初からドライバーを入れ直すのではなく、次の順番で確認すると原因を絞りやすくなります。
- OBSで正しい映像キャプチャデバイスを選ぶ
- ほかのアプリを終了する
- HDMI IN・OUTと入力元を確認する
- HDCP、解像度、120Hz、HDR、VRRを確認する
- USBポートとケーブルを確認する
- Windowsの権限、ドライバー、ファームウェアを確認する
設定を変更するたびにOBSのプレビューを確認し、1項目ずつ切り分けてください。



